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仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー EPISODE RED ゼロのスタートウィンクルのエンディング


夜。

愛理を無事に救い出した侑斗が、愛理とともにマシンゼロホーンで帰途につく。
侑斗が道端で停まり、空を見上げる。

愛理も彼の視線を追って空を見上げると、夜空一杯の星。

愛理「わぁ〜」
侑斗「ちょっと、見てっていい?」
愛理「……うん」

町を見下ろす高台で、侑斗と愛理が夜空一杯の星を眺める。

愛理「わぁ〜、綺麗……」
侑斗「あ! ほら、おとめ座! その横に、しし座が見える」

いつも仏頂面の侑斗が、満面の笑顔で夜空を見ている。

侑斗「今日は空気が澄んでるなぁ。望遠鏡あればいいのに」

その言葉にふと、愛理の胸に思い出の望遠鏡がよぎる。
かつての婚約者、桜井侑斗とともに星空を眺めていたときの思い出。
消えてしまった侑斗、今となりにいる侑斗、2人の姿を重ね、愛理が涙を流す。

星空を見終えた2人が、帰途につく。
かつて婚約者・侑斗とともに星空を見た帰り、彼のバイクの後ろに乗り、彼の胴に手を回していた愛理。
あのときと同じように、愛理がやや躊躇いがちに、現在の侑斗の胴に手を回す。
侑斗が静かに、愛理の手に自分の手を重ねる。

2人の頭上を、デンライナーが走って行く。


いつものデンライナーの面々。風呂上りのモモタロスが現れる。

モモタロス「いやぁ〜、久しぶりにサッパリしたぜ。ナオミ、コーヒーくれ」
ナオミ「ちょっとモモちゃん、ちゃんと拭いてくださいよ! 水、垂れてるじゃないですか! ちょっと、もう〜」
リュウタロス「まだ臭い! イヌ臭い!」
モモタロス「バカ言ってんじゃねぇよ! バラの香りじゃねぇか。てめぇの鼻がおかしいんだよ!」
リュウタロス「臭い臭い臭い臭い臭い! イヌ臭ぁい!」
モモタロス「イヌって言うなぁぁ!!」
キンタロス「騒ぐな……」
ウラタロス「うるさいなぁ、もう」
コハナ「オーナー、何やってるんだろ? 駅長と何か話してたけど」
ウラタロス「さぁね? とにかく、今回の件とまったく関係なかったことに、びっくりだよ」

オーナーはなぜか、メジャーで食堂車の中のあちこちの寸法を計っている。
落ち込んだ様子でコーヒーをすすっているデネブ。

デネブ「あぁ、今日はことさら、苦い。はぁ……」


星の海のような夜空の下を、侑斗と愛理を乗せたマシンゼロホーンが走り去って行く。


(終)
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