戻る TOPへ

仮面ライダー剣 MISSING ACEのエンディング


バニティ・カードと天音の命によって古代の邪神“14”が復活、アルビノジョーカーと一体化して暴れ回る。
“14”を倒す最後の望みは、そのパワーの源を絶つ、即ちバニティ・カードに捕われている人間を殺害すること。
だが天音を殺すわけにはいかない。剣崎は天音の身代りとして、死ぬ覚悟で自らを身をバニティ・カードへ捧げる。


剣崎「さぁ、俺の命を代りに!!」

バニティが剣崎を飲み込もうとする寸前──
始が剣崎を突き飛ばし、自らバニティの中へ。

剣崎「始ぇっ!?」

それと引き換えに、天音が解放される。

剣崎「天音ちゃん!」


ギャレンとレンゲルが“14”に挑むが、猛攻の前に苦戦を強いられ続ける。


天音を助け起こす剣崎。バニティに吸い込まれた始は、真の姿であるジョーカーとなっている。

剣崎「天音ちゃん、天音ちゃん!」
天音「ゴホ、ゴホッ……」
剣崎「天音ちゃん……始! お前、どういうつもりだ!?」
ジョーカー「身代りの命は……俺でいい」
剣崎「……」
ジョーカー「やれ……剣崎!」
剣崎「……」
ジョーカー「何をためらっている? 俺は一度、お前に封印されたことがある。同じことをすればいいんだ」
剣崎「始……」
ジョーカー「早くしろっ!! 人間を守るのが、お前の仕事じゃなかったのかぁっ!!」


ギャレンとレンゲルの変身が解け、立花と睦月の姿に戻っている。
アルビノ・ジョーカーの高笑いが響き渡る。


剣崎「許せ……始……」

バニティ目掛けて剣崎が突進。
その姿がブレイドと化し、ブレイラウザーが突き出される。
ジョーカーの姿に一瞬、始の体がだぶる──


“14”が突如、苦しみ始める。

アルビノ「うっ……バカな……どうしたんだ!?」

そこへ剣崎が駆けつける。

剣崎「橘さん、睦月!」
橘「剣崎……」
剣崎「戦うんだ! もう一度、俺たちの力で……俺たちと、始の力で!!」

“14”を見上げる3人が再び、戦いの決意を固める。


3人「変身っ!!」

『turn up』 『turn up』 『open up』

ブレイド、ギャレン、レンゲルに変身を遂げる3人。

『fusion jack』 『fusion jack』 『float』

ジャックフォームとなったブレイドとギャレン、フロートのカードを使ったレンゲルが空を飛んで“14”に挑む。
だがその猛攻の前に、やはり吹き飛ばされてしまう。

『evolution king』

ブレイドがキングフォームに変身し、単身“14”に挑む。

『A』 『10』 『J』 『Q』 『K』
『royal straight flash』

ブレイド「だああぁぁ──っっ!!」

5枚のカードのエネルギーを浴び、キングフォーム最強技のロイヤルストレートフラッシュが炸裂。
絶叫と共に振り下ろされたキングラウザーが、“14”を真っ二つに叩き斬る。

“14”が炎と閃光に包まれ、爆発四散──


喫茶店ハカランダ。天音の14歳の誕生パーティが開かれている。
テーブルには母・遥香、剣崎、虎太郎、栞、橘、睦月。
天音がケーキの蝋燭を吹き消し、皆が拍手を贈る。

遥香「おめでとう!」
天音「ありがとう、みんな! ……ごめんなさい、今まで」
遥香「天音……」
天音「私……アンデッドに襲われて気を失ってる間、夢見てたの。始さんの夢。始さん、私を守る為に必死で戦ってくれてた……その姿を見てたら、今までの自分がなんか、恥かしくなっちゃって……」
栞「夢じゃないかもしれないわよ? 始ちゃんは、本当にいつもどこかで、天音ちゃんのこと見守ってくれてるかもしれない。ね? フフッ」

天音が微笑む。
そのとき──店の窓ガラスの向こうに、始の姿が浮かび上がる。

天音「始さん……?」

席を立ち、店を飛び出す天音。

始が両手を広げ、笑顔で天音を迎える。
その胸の中へ飛び込んで行く天音……が、始の姿を突き抜ける。

始の幻が消え、天音が呆然と立ち尽くす。


剣崎たちが店を出てきて様子を見守っていたが、やがて剣崎が優しく語りかける。

剣崎「始は……いつも天音ちゃんのそばにいるよ。ずっと、ずっとね……」

天音が、始から贈られたペンダントを握り締める。

天音「……うん!」


天音が振り返り、母の胸に飛び込む。

皆が沸き返り、賑やかな夜が過ぎてゆく──


(終)
inserted by FC2 system