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前回のあらすじ。


セーラーヴィーナスこと愛野美奈子が病死し、ダークキングダム四天王もゾイサイトとクンツァイトが斃れた。
そして、増大するクイン・メタリアの力は、着実に地球を破滅へと追いやっていた。

それを食い止めるべくメタリアを取り込こもうとした地場衛(エンディミオン)だったが、逆に取り込まれ、
星の破壊者に変貌してしまう。

恐るべき存在と化したエンディミオンを止めようとするセーラー戦士たちだが、その力に成す術はない。
だが、セーラームーンこと月野うさぎは悲愴な覚悟を持って、破壊を尽くすエンディミオンに剣を突き立てた・・・・・・




Final Act




 (ダークキングダムの洞窟内。メタリアから開放されたエンディミオンの亡骸が横たわる。その横に膝をついているセーラームーン)
 (さらにその後ろで、亜美たち3人が見守っている)
 (そんな彼女等に近づいてくるのは・・・・・)

まこと「クイン・ベリル!!」

 (呆けているムーンを抱え、ベリルから離す3人)

ベリル「エンディミオン・・・・クイン・メタリアも・・・・消えたか・・・・・」

 (エンディミオンの亡骸を悲しげに見つめたベリルだったが、セーラームーンに視線を移す)

ベリル「プリンセス・・・・・何故お前は・・・わらわから何もかも奪おうとするのだ・・・
    前世の昔から・・・エンディミオン・・・富も権力も・・・・・そして今度は・・・クイン・メタリアまで・・・
    お前こそ、災いを成すもの・・・・大いなる悪だ!!」
まこと「違う! うさぎは、あんたやメタリアからこの星を守ったんだ!!」
ベリル「エンディミオンを殺してな・・・・・・・・・」

 (ふとムーンを見る亜美。様子がおかしい)

ムーン「エンディミオンを殺した・・・・・・・」

 (はっとする亜美。この様子はまるで・・・・・・)

ムーン「私が・・エンディミオンを殺した・・・・・・・・」
亜美「うさぎちゃん! だめ!!!」
ムーン「エンディミオンが死んだ・・・・・・・・」
レイ「うさぎ!!!」
ムーン「エンディミオーーーーーーーーーーーーーーン!!!!」

 (ムーンの絶叫と共に閃光が洞窟を覆う。そして、その中からプリンセス・セレニティが出現した)

プリンセス「この星を・・・・全てを終わらせる・・・・・・・・」

 (エンディミオンの亡骸が光となって消滅)

プリンセス「エンディミオンと共に・・・・・・・」
亜美「うさぎちゃん・・・・」

 ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・(大地が揺れ石が持ち上がる)

ジェダイト「ベリル様、危険です!!」

 (テレポートで現れたジェダイトがベリルを連れて行こうとする)
 (その声に答えず、プリンセスと睨みあうベリル)

ベリル「たかが小娘と思っていた・・・」
ジェダイト「ベリル様!!」

 (ベリルを連れてテレポートするジェダイト)
 (やがて、洞窟の揺れがおさまった。顔を上げ立ち上がる3戦士たちだが、その前にプリンセスの姿はない)

まこと「うさぎは?」
レイ「あそこよ!!

 (3戦士に背を向けて歩いていくプリンセス)

亜美「うさぎちゃん!!」

 (駆け寄った亜美だが、剣から放たれた光で吹き飛ばされる)

まこと「亜美ちゃん!!!」

 (慌てて駆け寄るレイとまこと)

まこと「私たちまで攻撃するなんて」
レイ「本当に、星を滅ぼしてしまうかも・・・・」

 (ダメージを押して立ち上がる亜美)

亜美「止めなきゃ・・・・うさぎちゃん止めなきゃ・・・・うさぎちゃんと・・・・戦っても・・・・・」
まこと「そんなこと出来ないよ!! うさぎと、戦うなんて・・・・」
亜美「私、戦えるよ。本当は、うさぎちゃんがいちばん星を滅ぼしたくないはずだから・・・・
  「だから、戦う・・・!!」
まこと「亜美ちゃん・・・・」
亜美「マーキュリーパワー!! メイクアップ!!!」

 (セーラーマーキュリーに変身する亜美)
 (それを見たレイとまこともそれぞれ変身する)

レイ「マーズパワー!! メイクアップ!!!」
まこと「ジュピターパワー!! メイクアップ!!!」

 (変身した3戦士。決意を持ってプリンセスに挑む!!!)




 (ダークキングダム内を歩き続けるプリンセス。その後を追う3戦士達の前に、奇怪な”月の使者”たちが立ち塞がった)

マーキュリー「どいて!!」

 (突っ込んでいくマーキュリーだったが、逆に月の使者によって弾かれる。それでも立ち上がるマーキュリー)

マーキュリー「水よ、水星よ、私に力を!!!」

 (マーキュリーがセーラータンバリンを構えると、水の剣が出現)

マーキュリー(うさぎちゃん、待って!!)


 (一方、こちらは月の使者に翻弄されるマーズ。自分の分と、病死したヴィーナスのタンバリンを取り出して構える)

マーズ「炎よ、火星よ、私に力を!!!」

 (二つのタンバリンは、炎の短剣となる)

マーズ(うさぎを行かせるわけには・・・・・)


 (そしてこちらはジュピター。やはり月の使者に苦戦している。)

ジュピター「雷よ、木星よ、私に力を!!!」

 (構えたタンバリンは、ハルバードになった)

ジュピター(うさぎ!!)



 (一方、歩みを止めぬプリンセス。その後ろから追いついた戦士たちが攻撃を加える)

マーズ「うさぎ・・・・」

 (またしても月の使者が出現し、戦士たちの行く手を阻む)
 (だが戦うまでもなく、プリンセスの力でダークキンダムが揺れ動き始めた)


 (そのダークキングダムの城でひとり佇むクイン・ベリル。その側にジェダイトが現れる)

ジェダイト「ベリル様、ダークキングダムが崩れます!!」
ベリル「逃げたければ逃げればよい。わらわはこの城を離れん」
ジェダイト「では私も・・・・!!」
ベリル「もうよい。女王様遊びは終わりだ」
ジェダイト「ぐううううあうああ、はあ!!」

 (苦しむジェダイト。体からベリルの力が抜け出していく)
 (ベリルの支配から解放されたジェダイト。だが、彼はその場から離れようとしない)

ベリル「何をしている? 術は解いたはず」
ジェダイト「私は・・ベリル様を主と決めております」
ベリル「何・・?」
ジェダイト「絶対にお側を離れません」

 (その言葉にしばし無言のベリルだが、やがて・・・・)

ベリル「お前は愚か者だな・・・」
ジェダイト「ハッ!!」

 (ジェダイトに手を差し伸べるベリル。うやうやしくその手をとるジェダイト)
 (やがて、崩壊するダークキングダムは二人の姿を消し去った・・・・・)



 (場面が戻りプリンセスと3戦士。襲い来る月の使者が戦士たちを容赦なく痛めつける)
 (そして、プリンセスからこれまで以上の力が放たれた)

ジュピター「うさぎ!!!」

 (光に包つまれ飛んでいくプリンセス。戦いながらそれを見ていることしか出来ない戦士たち)

マーズ(止められない!!)
ジュピター(前世が・・・・繰り返されるのか!?)
マーキュリー(うさぎちゃん!! その向こうに、大切な人たちがいっぱいいるんだよ!!)

マーキュリー「うさぎちゃん!!」

 (翼を生やし空を飛ぶプリンセス。月の使者は消滅する)

プリンセス「エンディミオン・・・・・・・・」
マーキュリー「うさぎちゃん!!!!」

 (戦士達の想いも届かず、ついにプリンセスの”幻の銀水晶”の力が発動された・・・・・・・・・)
 (その恐るべき力で、世界が白い光に包まれていく)

 (うさぎの家でその光に包まれるルナとアルテミス)

ルナ「アルテミス・・・・・・・・」
アルテミス「同じだ・・・・・また、星が滅ぶ・・・・・・」

 (うさぎの母と弟、クラスメイト、先生、元基にネフライト。そして、クラウンの秘密基地)
 (その全てが光に包まれて消滅していく・・・・)

マーズ(うさぎ・・・・・)
ジュピター(うさぎ・・・・・)
マーキュリー(うさぎちゃん・・・・・)

 (力尽きるセーラー戦士たち)
 (ほとばしる光は、地球全体を覆いつくし全てを飲み込んだ・・・・・・)



 (何もない砂漠と化した地球にひとり佇むプリンセス)

プリンセス「星が・・・・・・」

 (その場で膝をつき泣き崩れるプリンセス)

プリンセス「私・・・・・・・」
?「うさぎ・・・・」

 (突如聞こえてきた声。プリンセスが顔を上げるとそこにはエンディミオンの姿をした衛が)

プリンセス「衛!!」

 (エンディミオンに駆け寄り抱きつくプリンセス。その人格は、すでにうさぎのものであるようだ)

うさぎ「私・・・駄目だったんだね・・・星を、滅ぼさないって約束したのに・・・・・」

 (うさぎを放し顔を見つめる衛)

衛「でも、まだ終わりじゃない」
うさぎ「え?」
衛「幻の銀水晶の力を全部解放するんだ。今度は・・・・星を救うために・・・・」
うさぎ「やる! そんなこと出来るならやるよ!!」
衛「その代わり・・・・・たぶん・・・・・お前の命は・・・・・・・・・」
うさぎ「・・・・・それでもいい。みんなが助かるなら」

 (うなずいた衛)

衛「たぶんこれが・・・・俺とお前がやらなきゃいけないことだったんだ・・・・
  前世に決着をつけるために・・・・前世で滅ぼしてしまった者達のために・・・・・・」

 (決意を込めてうさぎを抱く衛)

衛「本当は・・・・・お前を助けたかった・・・・・ごめん・・・・・・」
うさぎ「私こそごめんね・・・・・・・・・」
衛「うさぎ・・・・・・!!」


 (果てしない砂漠で抱き合うプリンセスとエンディミオン。やがて2人で手を繋いで歩き出した)

うさぎ(亜美ちゃん、レイちゃん、まこちゃん、美奈子ちゃん、みんな・・・・・私のせいでつらい思いさせてごめんね・・・)
   (いつも助けてもらってるばっかりで、それもごめんなさい。ずっと一緒にいてくれてありがとう・・・・・・)

 (歩き続けた2人は、石の鳥居のようなものの前に立つ)
 (見つめあいうなずく2人。衛が、うさぎの指に指輪をはめ、ゆっくりと口づけを交わす・・・・・・)

 (再び光に包まれた地球は、元の姿を取り戻した)
 (何もない砂漠で、うさぎと衛の亡骸が砂に埋もれていく・・・・・・)



 (平和を取り戻した地球。日本の十番中学では・・・・・・)
 
生徒1「起立!おはようございます!!
生徒たち「おはようございます!!」
春菜「はい、おはよう」

 (生徒の中には亜美もいる)

春菜「今日もみんなそろっ・・・あら!? ひとり欠けてるわね?)

 (と、廊下を駆けてくる音が。教室に飛び込んできたのは・・・・・・)

なる「すいません!!」
春菜「大阪さ〜ん、新学期になってちょっとたるんでますよ?」
なる「は〜い、ごめんなさ〜い」

 (笑いに包まれる教室。亜美となるも笑いあう)


 (場面変わってこちらはレイ。神社で、子供たちとかくれんぼをしている)

レイ「見〜つけた!」
子供たち「見つかっちゃった!!」 

 
 (さらに場面変わってまこと。男子に混じってバスケの真っ最中。シュートを決める)

まこと「よし!!」


 (今度は美奈子。相変わらずファンが多いアイドルだ。)

美奈子「どうしようもない衝動に、突き動かされて今・・・・・・」


 (美奈子の歌が響く街中を歩いていく亜美)
 (ショッピングで服を選んでいるまこと)
 (通りをレイが歩いている)

 (突然、思い出したように立ち止まる3人と美奈子)

美奈子「私・・・・・・・・」
まこと「何か、忘れてる・・・・・・・」
レイ「そうよ・・・・・大切なこと・・・・・・」
亜美「忘れられるはず無いこと・・・・・・・・・」

 (脳裏に閃くのはうさぎの笑顔・・・・・)

レイ、まこと、美奈子「「うさぎ!!!」」
亜美「うさぎちゃん!!!」

 (叫んで走り出す4人)

亜美(うさぎちゃん!!)
レイ(うさぎ!!)
まこと(うさぎ!!)
美奈子(うさぎ!!)



 (4人の声が、暗闇で眠るうさぎに届く)

うさぎ「誰・・・・・?」
「「「「うさぎ!!!」」」」
うさぎ「うさぎ・・? 私のこと?」
「「「「うさぎちゃん!!!」」」」

 (衛からプレゼントされた懐中時計を見るうさぎ。思い出して跳ね起きる)

うさぎ「みんな!!!」

 (その横には衛がいる)

うさぎ「どうして・・・・・・?」

 (足音が響き、プリンセス・セレニティが姿を現した)

プリンセス「あなたを忘れない仲間がいる限り、あなたは生きることができる。戻りなさい」

 (立ち上がるうさぎ)

プリンセス「幻の銀水晶は砕け散ったけど、最後にひとつ、命を残したから・・・・・・・
      やっと・・・・・・前世が終わる・・・・・・・」
うさぎ「プリンセス!!」

 (消えていくプリンセス)

衛「よかったな。早く行け」
うさぎ「でも・・・衛は・・・?」
衛「俺のことはいいから」
うさぎ「そんな・・・・・・私ひとりでなんて・・・・・」
?「マスター!!」

 (突然の声に振り向く衛。そこには四天王が勢ぞろいしている)

ジェダイト「あなたの命です」

 (衛の命を吸い取った絵を掲げているジェダイト。その絵から衛の姿が消える)

クンツァイト「我々のためにも・・・・生きてください・・・・・今を!!」
衛「クンツァイト・・・・・」
ゾイサイト「我らはずっと・・・・マスターと共に・・・・」
ネフライト「何かあれば、必ず駆けつけます!!」
衛「お前たち・・・・・」

 (見つめあううさぎと衛。うなずきあい光に飛び込んでいく)


 (走っている亜美、レイ、まこと、美奈子。その前方から来るのは・・・・)

うさぎ「みんな〜〜〜〜〜〜〜」
亜美「うさぎちゃん!!!!」
レイ「うさぎ!!!!」
まこと「うさぎ!!!!」
美奈子「うさぎ!!!!」

 (駆け寄る4人。その様子を満足そうに見守る衛。ルナとアルテミスもいる)

うさぎ「亜美ちゃん、レイちゃん、まこちゃん、美奈子ちゃん!!!!」

 (駆け寄った手が合わさり、笑いあう5人の少女達)


See you again!!!!!


 

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