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光戦隊マスクマンの最終回
 
 
地帝城―ーーーーーーー。
 
ゼーバ「遂に地帝城発進の時が来た…!!発進準備に取り掛かれ!!」
 
フーミン・オヨブー「はっ!!」
 
フーミンとオヨブーが、ゼーバの命令で発進準備を急ぐ。ただじっと黙って見ているイガム。
 
ゼーバ「地帝城を無事発進させるまでは、コントロール装置を指示するのだ!!」
 
オヨブー「はっ!!地帝忍オヨブー、命に懸てけも…!!」
 
ゼーバ「イガム、何をしておる?!」
 
フーミン「イガム様!!ゼーバ様が……。」
 
フーミンの声に反応するイガム。
 
イガム「アッ…!ゼーバ様お呼びで…。」
 
ゼーバの前に跪くイガム。
 
ゼーバ「イガム家復活がどうなっても良いのか?!」
 
イガム「はっ!!オヨブー、パワーアップ!!」
 
コントロール装置のパワーを上げるオヨブー。
 
桃色の煙が上がり、山は噴火、爆発し、地上が崩れて行く―ーーー。
 
 
地帝城大崩壊!!
                                     
 
その頃、地低ではマスキードリルがブラックマスクの操縦で他の4人とイアル姫を乗せ、地帝城を目指していた。
 
ブラック「フルパワー!!」
 
飛び出すマスキードリル。
 
ブラック「あっ…!」
 
イアル「地帝城ですっ!!」
 
レッド「えっ?!」
 
地帝城の周りには、稲妻が光り、光のパイプが流れていた。
 
レッド「あれが地帝城…!!」
 
ブルーマスクとイアル姫が頷く。
 
イエロー・ピンク「あれが…。」
 
イアル「あのパイプが通路になっています!!早く!!」
 
レッド「行くぞ!!」
 
ブラック「よし!!」
 
マスキードリルから出るマスクマンとイアル姫。
 
その頃、地帝城では、地帝城発進の最終段階に入っていた。
 
イガム「推進計をチェックしろ!!」
 
オヨブー「異常なし!!発進準備完了!!」
 
ゼーバ「秒読み開始5分前!!」
 
秒読みが開始される。地帝城に潜入するマスクマンとイアル姫。
 
ブラック「地帝城に入ったぞ!!」
 
レッド「みんな、気を付けろ!!」
 
上を見上げるブルーマスク。
 
ブルー「何だこれは?!爆弾だ!!」
 
ピンク「爆弾?!」
 
辺りを見渡せば、数え切れないほど爆弾があちこちに設置されたいた。
 
イエロー「1個だけじゃない…!!あんなにたくさん!!」
 
レッド「そうか…!地帝城は自ら爆発することで、暗黒粒子を振りまく仕掛けになってるんだ!!」
 
イアル「えぇっ?!」
 
ブルー「早く発進を止めなきゃ!!」
 
その時…!!アングラー兵がマスクマンに襲い掛かって来た!!
 
イアル姫を守り、アングラー兵を倒して行くマスクマン。
 
オヨブー「パワー全開!!」
 
頷くイガム。
 
レッド「どけっ!!」
 
前進して行くマスクマンとイアル姫。
 
ゼーバ「3分前!!」
 
前進して行くマスクマンとイアル姫。
 
レッド「ハッ!フッ!どけっ!!」
 
ゼーバ「2分前!!」
 
どんどん前進して行くマスクマンとイアル姫。
 
ゼーバ「1分前!!」
 
イガム「1分前!!」
 
その時…!!
 
レッド「ゼーバ!!」
 
ゼーバの前に現れるマスクマンとイアル姫。
 
ゼーバ「マスクマン!!」
 
イガム「イアル姫!!」
 
イアル「やめてお姉さま!!」
 
イガムに駆け込むイアル姫。
 
イアル「地帝城は爆発します!!みんな死んでしまいます!!騙されているんです!!」
 
イガム「何っ?!」
 
レッド「地上に出たら、地帝城自身が爆発することで、暗黒粒子が振りまく仕掛けなんだ!!」
 
イガム「何だと?!本当ですかゼーバ様!!イガム家復活と言うのは嘘だったのですか?!」
 
ゼーバ「馬鹿め!!今頃気付いても遅い!!マスクマンと一緒に、吹き飛んでしまえ!!ワハハハハハハ………!!」
 
イガム「ゼーバ様!!」
 
その場から飛んで行くゼーバ。
 
イガム「あなたという方は…!!」
 
オヨブー「見苦しいぞ、イガム!!死ねと言われれば、喜んで死ぬのが我らの務め!!」
 
イアル「お姉さま!!」
 
オヨブーが、秒読みを開始する。
 
オヨブー「10…9…8…」
 
レッド「オヨブー!!レーザーマグナム!!」
 
レッドが、オヨブーとコントロール装置に向けてレーザーマグナムを放射する。だが、傷1つさえもつかなかった。
 
レッド「効かない…!!」
 
オヨブー「5…」
 
フーミン「イガム様!!」
 
オヨブー「4…」
 
イアル「お姉さま!!」
 
オヨブー「3…2…1……0!!地帝城発進!!」
 
オヨブーが装置のレバーを引く。
 
その途端に崩れ始める地帝城。
 
イガムに柱が倒れるその時…!!
 
フーミン「危ない…!!」
 
その衝撃で、イガムの兜が転げ落ちる―ーーー。
 
イアル「お姉さま!!」
 
身を乗り出そうとするイアル姫を抑えるブラックマスクとブルーマスク。
 
奇跡的に無事だったイガム―ーーーーー。
 
気が付くイガム。
 
イガム「はっ…!フーミン!!」
 
フーミンは柱の下敷きになっていた―ーーーー。
 
イガム「フーミン!!」
 
フーミンの手を掴むイガム。
 
フーミン「あなた様は、いや…私たちとは世界が違うお方…お逃げ下さい……!!」
 
息を引き取るフーミン―ーーーーー。
 
イガム「フーミン!!」
 
またイガムに柱が倒れかかる。
 
レッド「危ない…!!」
 
イガムに駆け込むレッドマスク。
 
レッド「イガム、逃げるんだ!!」
 
イガム「あっ、フーミン!!」
 
イガムをその場から引き離すレッドマスク。
 
地帝城が宙に浮かんで行く―ーーー。
 
一足先に地上に出るゼーバ。
 
ゼーバ「地帝城よ!!」
 
地帝城が、地上に現れる―ーーーーーーー。
 
ゼーバ「フハハハハ……!」
 
地帝城内で、あちこちが爆発する中、まだ装置を動かしていたオヨブー。
 
オヨブー「ハハハハハ…ハハハハハハハハ……!!」
 
オヨブーの最期であった―ーーーー。
 
そして、地帝城が爆発した―ーーーーーーーー。
 
マスクマン本拠地―ーーーーー。
 
東「はぁっ!!マスクマンが死んじゃうなんて…!!」
 
泣き崩れる東博士。
 
信じられない出来事に、拳が震える姿長官。
 
姿「マスクマン…!」
 
紫色の煙に包まれた地帝城は、街全体に暗黒粒子を振りまき始めた。
 
人々が暗黒粒子に苦しんで行く―ーーーー。
 
青年「か、体が凍る…!」
 
人が、街が、どんどん凍って行く―ーー。
 
ゼーバ「遂にこの世は暗黒と化した。今こそ地上と地低、2つの世界を治める王とならん…!!…ん?!」
 
何かに気付くゼーバ。
 
マスキードリルが地上にその姿を現した。
 
マスキードリルから出て来るマスクマンとイガムとイアル姫。
 
レッド「ゼーバ!!」
 
ゼーバ「マスクマン?!イアル姫、イガム!!生きておったかぁっ?!」
 
レッド「この世にマスクマンがいる限り、地低も地上も貴様には渡さん!!」
 
マスクマン本拠地―ーーーーー。
 
東「長官!!姿長官!!マスクマンが…!!」
 
マスクマンが生きていたことに、喜びを感じる姿長官。
 
ゼーバ「暗黒ブラックホール!!」
 
ゼーバの手から放たれる赤い渦が、マスクマンたちを苦しめる。
 
そしてその渦が、マスクマンだけを包み込み、ゼーバと共に消え去ってしまった…!!
 
イガム「マスクマン?!」
 
オーラが解かれ、真っ暗闇の場所に吹き飛ばされてしまった5人―ーーー。
 
アキラ「ここは何処なんだ?!」
 
ゼーバ「ハハハハハハ…!!」
 
不気味な笑い声と共に現れるゼーバ。
 
ゼーバ「フッフッフッフッ……!」
 
タケル「ゼーバ!!」
 
ゼーバ「死ね!!」
 
5人「ウワァ―ーーーーーーッ!!」
 
ゼーバの手から放たれた赤い光線が、5人に炸裂する。
 
タケル「オーラマスク!!」
 
だが、5人はマスクマンに変身が出来なかった。
 
タケル「変身できない!!」
 
ゼーバ「暗黒粒子渦巻く世界で、この地帝王ゼーバに、勝てると思っているのかぁっ!!ハァ―ーーーッ!!」
 
ゼーバの手にある水晶玉から、暗黒粒子が放たれ、5人に炸裂する。
 
岩場を登って行くイガムを追いかけるイアル姫。
 
イアル「お姉さま!!お姉さま!!」
 
イガムに追いつくイアル姫。
 
イアル「ゼーバに勝てるのは、私たち2人しかいません!!お姉さまの心一つで、地上と、地低の多くの人々が救われるのです!!」
 
イガム「お前には分からぬ…。人はそう、簡単に変わることは出来ぬ…。今さら、罪を悔いて、別な人間になることは……。」
 
首を振るイアル姫。
 
イアル「罪を悔いることは、立派なことです!」
 
イガム「罪を悔いるのは、私にはあまりにも血に塗れているのだ…。」
 
姉のイガムの言葉に、悲しげな顔をするイアル姫。
 
その頃ゼーバは、変身できない5人を苦しめていた―ーーーーー。
 
ゼーバ「止めだ―ーーーっ!!」
 
5人「ウワァ―ーーーーー―ーーッ!!」
 
タケル「オーラパワー!!」
 
5人が、それぞれの構えで、オーラを発生させる。
 
タケル(みんなのオーラエネルギーを、俺に集中させるんだ…!!)
 
タケルの目に真っ赤な炎が燃え映る―ーーーー。
 
5人のオーラが地上へ通じる。
 
イアル「お姉さま!!」
 
振り返るイガム。
 
5人のオーラがピラミッドスペースを完成させ、その背景に仏様の姿が映る―ーーーー。
 
そして、その仏様が空に浮かび上がる―ーーーー。
 
そのソラを見つめるイガムとイアル姫。
 
イガム「そうか…!あれが私の行く道……。」
 
腰にある剣を抜くイガム。
 
イアル「あっ、お姉さま?!」
 
するとイガムは、あの美しかった黒髪を切ってしまった…。
 
落ちた髪の毛が、風に吹かれていく―ーーー。
 
すると、イアル姫が身に着けていたペンダントが光りだした。
 
イアル「あ…ペンダントが……!!お姉さま!!」
 
ペンダントを手に取るイアル姫に手を差し出すイガム。
 
互いに頷き合うと、2人はペンダントを仏様へと差し伸べた。
 
ペンダントから仏様へと光が放たれ、仏様が黄金に光り始める。
 
ゼーバ「ウウォ―ーーーーッ!!」
 
黄金の光が、ゼーバを苦しめる―ーーーーーーー。
 
ゼーバがどんどん変貌し、やがて、その正体を明かし始めた。
 
ゼーバの正体は、地帝獣・リサールドグラーだったのである―ーーー。
 
マントを脱ぎ捨てるリサールドグラー。
 
空に、太陽の光が戻って来る―ーーーーー。
 
5人が、リサールドグラーが、地上に戻ってきた…!
 
リサールドグラー「暗黒粒子が消えた…!おのれ〜遂に双子は手を結んだかぁ!!」
 
岩場には、仲良く手を取り合ったイガムとイアル姫の姿があった―ーーーーー。
 
イアル「お姉さま。お姉さまの心が、天に通じたのです…。」
 
タケル「ありがとう、イガム。イアル姫…。」
 
リサールドグラーが不気味な声で泣き叫ぶ。
 
タケル「ゼーバ!!遂に本性を現したなっ!!行くぞ、オーラマスク!!タァ―ーッ!!レッドマスク!!」
 
マスクマンが、最後の変身をする―ーー。
 
レッド「光戦隊!!」
 
5人「マスクマン!!」
 
リサールドグラー「ハァ―ーーーーーーッ!!」
 
5人「ウァ―ーーーーーーーッ!!」
 
リサールドグラーの口から放った光線が、マスクマンに炸裂する。
 
ピンク「マスキーリボン!!」
 
マスキーリボンでリサールドグラーを締め付けるピンクマスク。
 
しかし、リサールドグラーは簡単に破ってしまった。
 
レッド「マスキーブレード!!レーザーアロー!!」
 
レーザーアローも弾かれてしまった。
 
5人「ウァ―ーーーーーーーッ!!」
 
リサールドグラーの手から放った光線が、マスクマンに炸裂する。
 
レッド「みんな行くぞ!!メディテーション!!」
 
マスクマンがまた、それぞれ構え、オーラが発生する。
 
それがピラミッドスペースとなり、リサールドグラーに炸裂する。
 
レッド「ジェットカノン!!」
 
マスクマンのもとへ、ジェットカノンが飛来する。
 
レッド「クロスターゲット!!メディテーション!!」
 
マスクマンのオーラが、ジェットカノンに集まる。
 
レッド「発射!!」
 
ジェットカノンからオーラのビームが放たれるが、リサールドグラーは、体に吸い取ってしまった。
 
レッド「オーラ・フルパワー!!発射!!」
 
ジェットカノンから、今までにない最強のオーラのビームが放たれる。
 
だが、リサールドグラーはオーラを吸い取り、巨大化してしまった。
 
レッド「エネルギーを吸収して、巨大化したぞ!!ランドギャラクシー発進!!」
 
ランドギャラクシーが大地をばく進する。
 
レッド「ギャラクシーチェンジ!!」
 
レッドがレバー引き、ランドギャラクシーがギャラクシーロボに変形する。
 
リサールドグラーの前に現れ、戦闘を開始するギャラクシーロボ。
 
ギャラクシーロボが、ギャラクシーアンカーでリサールドグラーの腕に絡ませるが、逆にリサールドグラーに電撃を浴びせられてしまう。
 
リーサルドグラーが放った光線が、ギャラクシーロボに炸裂する。
 
5人「ウワァ―ーーーーーーーーッ!!」
 
レッド「バルカンダッシュ!!」
 
バルカンダッシュでリールドグラーの光線を受けながら前進して行くギャラクシーロボ。
 
リサールドグラーとギャラクシーロボが同時に強力パンチを炸裂させる。
 
ギャラクシーロボが、手を構え、右手にオーラが宿る。
 
レッド「ギャラクシーアロー!!」
 
ギャラクシーアローが、リサールドグラーに炸裂する。
 
レッド「ギャラクシーチェンジ!!」
 
ギャラクシーロボが、ランドギャラクシーへと戻り、浮かび上がる。
 
レッド「オーラロード・スパート!!」
 
光の道、オーラロードを進むランドギャラクシーはギャラクシ−ロボへと変形した。
 
レッド「鉄拳オーラギャラクシー!!」
 
ギャラクシーロボの必殺技、鉄拳オーラギャラクシーが炸裂し、緑色のかたまりとなったリサールドグラーは、宙に浮かんで敗北し、遂に地低帝国チューブは完全に滅び、マスクマンは完全勝利を手にした―ーーーーー。
 
岩場にある仏様の神殿で、鈴の音が鳴り響いている―ーーー。
 
鈴を鳴らしていたのは、灰色のマントをかぶったイガムであった―ーーーー。
 
神殿の中にある洞窟に入って行くイガム―ーーー。
 
蝋燭の火が、まるでイガムを導くように並んでいる―ーーーーー。
 
イアル「お姉さま!!」
 
入り口に駆け込むイアル姫。
 
イアル「お姉さま!!」
 
悲しげなイアル姫の肩を持つタケル。
 
イアル「お姉さま…。」
 
イアル姫の声に振り返らず、火を灯し、そのままつき進むイガム。
 
ナレーション「イガムは、罪を悔いて、終わり無き巡礼の旅へ出た…。」
 
海辺で、泣いているイアル姫をそっと抱きしめるタケル。
 
タケル「泣いちゃいけない…君はイアル姫。地低の多くの人が、君を待っている……。君を中心に、平和な地低世界を築くために……。」
 
イアル「分かっています…。でも、短かった…!」
 
夕日に染まった波が、”ザブーン!ザブーン!”と音を鳴らす―ーーーー。
 
イアル「私たち…あまりにも短かった……!…あっ」
 
タケル「美緒!!」
 
涙をこぼすイアル姫を強く抱きしめるタケル―ーーーーーーーー。
 
タケルと美緒、2人が初めて出会った時のことを思い出す―ーーーーーー。
 
イアル「せめて、思い出だけでも永遠に…。」
 
自分のペンダントをタケルの首にかけるイアル姫。
 
タケルとイアル姫の様子を見守る4人と姿長官。
 
姿「青春は短いものなんだよ。でも、君たちは誰よりも激しく、誰よりも美しく燃えたんだ…!」
 
イアル「…約束して下さい。」
 
タケル「約束…?」
 
イアル「振り返らないと…。決して振り返らないと……。」
 
静かに頷くタケル。
 
イアル「さようなら……」
 
タケル「さようなら……」
 
その場を去って行くイアル姫―ーーーーーー。
 
これが、タケルとイアル姫の永遠の別れであった―ーーーー。
 
もう二度と会うことはない、恋人たち―ーーーーー。
 
ペンダントを握り締め、海を見つめるタケル―ーーーー。
 
アキラ「タケル―ーーーーーーッ!!」
 
ケンタ「タケル―ーーーーーーッ!!」
 
タケル目がけて駆け出す4人。
 
アキラ「タケル―ーーッ!」
 
振り向き、笑顔になるタケル。
 
ケンタ「タケル―ーーーーーーッ!!」
 
モモコ「タケル―ーーーーーーッ!!」
 
ハルカ「タケル―ーーーーーーッ!!」
 
アキラ「タケル―ーーーーーーッ!!」
 
4人がタケルに駆け寄る―ーーーーーーーー。
 
ナレーション「今、一つの戦いが終わった…!若者たちは、それぞれの人生に旅立って行く…。頑張れ、イアル姫!!頑張れ、タケル!!」
 
姿「ありがとう…。光戦隊マスクマン…ありがとう!」
 
おわり
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