ヒカルの碁〜佐為編最終話〜
搭矢アキラとの対局を終えて、家に戻ってきたヒカル
ヒカル:「ただいま〜〜」
ヒカルの母:「お帰り」
ヒカル:「あ〜〜〜〜〜つっかれた〜〜〜〜〜対局は早く終わったんだけど、ずーーーーーーっと検討やっててさァ」
ヒカル:「結果は----------」
ヒカルの母:「勝ち負けはいいわよ、おかあさん碁わからないし、アンタの体だけ心配してるわ」
ヒカルの母:「おフロお父さんもうじき出るわよ」
ヒカル:「ふろ〜〜〜?いいよフロは」
ヒカルの母:「じゃあちょっと何か食べる?」
ヒカル:「いい、疲れたからもう寝る」
部屋に戻るヒカル、電気をつけて着替えを済まし、そしてまた電気を消し、寝てしまう
ヒカルは夢のようなものを見る
ヒカル:「?」
ヒカル:「あれ?靴?」
自分の足元を見て不思議がる
ヒカル:「ああ、夢だコレ」
ヒカル:「オレ、時々わかるんだよな「コレ夢だ」って、ハハ夢なら何かいい事がおきてくれればいいのに」
ヒカルは見覚えのある、姿をみて驚く
それは佐為だった、左為はやさしい目でヒカルをず〜〜っと見る
ヒカル:「左為・・・夢に出て来てくれたんだ、おまえ」
左為はまるで自分の子供のようにヒカルを見る、
ヒカル:「左為、今日 塔矢と打ったんだぜ、アイツとだよ!名人戦1次予選の1回戦、いい勝負だったんだ」
ヒカル:「負けちゃったけどさ」
左為はにっこりとほほえむ
ヒカル:「だけどまだまだ何百局何千局と打つんだ、塔矢とオレは」
ヒカル;「アイツの碁会所でこれから時々打とうって約束もしたんだよ」
ヒカル:「森下先生にはナイショだけどな、ハハ、そうだ!伊角さんがプロ試験合格したぜ!」
ヒカル:「あ!それから三谷が大会に---------、あーもう、お前が消えてから色々あってさ!」
ヒカル:「話す事がいっぱいだ・・・・・・」
左為とじっとやさしくヒカルを見続けている
ヒカル:「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・左為」
ヒカル:「なんで消えた?」
ヒカル:「ずっと打ちたいって言ってたじゃねぇか!なんで消えたんだ!わかんねェよオレ!」
ヒカル:「・・・・・・消える時、どんな気持ちだった?」
ヒカルは自分のこぶしを握る
ヒカル:「悲しかった?それとも今みたいに笑ってた?」
ヒカル:「・・・・・・・・笑ってたら、いいな」
ヒカル:「左為、塔矢がさオレの中にもう一人いるって言ってきてさ、あせっちゃったよオレ」
ヒカル:「でもなんか嬉しかったな、アイツが気づいてくれたのが」
ヒカル:「左為」
左為はヒカルから目線をそらし、遠くを見つめる
ヒカル:「左為」
ヒカル:「行くな、何か言えよ、消えるな!左為」
左為は自分の持っていた、扇子をヒカルに差し出す
ヒカル:「・・・・・・・左為?」
ヒカルはそれをそっと手を伸ばし受け取る、そして目がさめる
しばらく天井をみつめ、頭を整理している
ヒカル:「左為」
そう呼びかけるが、反応はない、腕で目を覆い隠す
ヒカルの母:「ヒカル--------っ、もう7時過ぎよ、学校は?」
ヒカル:「行くよっ、行くいく!」
ヒカルの母:「朝ごはんできてるわよ」
軽い体を起こして、部屋を出る
ヒカル:「おかあさん、おかわり!」
ヒカルの母:「時間大丈夫?」
ヒカル:「走れば大丈夫さ!」
靴をはき、玄関をでる
ヒカル:「帰りは碁会所に寄ってくるから」
ヒカルの母:「遅くなるの?」
ヒカル:「晩ごはんまでには帰るよ」
ヒカルの母:「わかったわ」
いきおいよく家を飛び出すヒカル
ヒカル:「じゃ行って来る!」
朝日の指す、街中をヒカルは新たな始まりのように走ってゆく
更なる高みを目指し Get Over
左為編完結