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Bビーダマン爆外伝Vの最終回
 

ボーダー城跡に時空の歪みが出現。

そこから恐竜ロンが現れる。

「きゃああっ!!」
 
 
輝け!ビーダキャリバー
 
 
恐竜ロンの出現により人々が避難。

するとクリスホワイターが網で恐竜ロンを捕まえる。

ホワイター「ここは片付いたし…… あとはあおボンたち」

ブルード「しろボン! これで最後です」

イエーガー「街中大騒ぎやで」

ホワイター「何でこんなに恐竜ロンが……!?」

ビーダコップ基地

きいろボン「ホンマ、びっくりしたで…… 朝起きたら、恐竜ロンが歩いてるんやさかいな……」

あおボン「とりあえず何とかなってよかったです……」

しろボン「博士…… これってやっぱり……」

博士「うむ…… 原因は時空の歪み以外に考えられん……」

あかボン「じゃあ…… このボーダーランドにお父様が?」

博士「いや、それが妙なんじゃ…… ほれ。「見つけて君」はなぜかピクリともせん!」

しろボン「どうして? 時空の異変のあるところには必ず王様がいたのに」

博士「それがじゃ…… こうした異変はここボーダーランドで起こってるわけではないのじゃ。ゲラゲラ星のワライ国、オワバ星のオオボケ国……」

みどりボン「これはいったい?」

博士「どうも時空の歪みが、今までにない異常なエネルギーの増加を見せておる。その発信源を調べると、オヤコ座星雲のポイントA7と出た!」

しろボン「じゃあそこに、時空の歪みの本体が?」

博士「うむ…… 多分な。かくなる上はここへ行き、歪みの中から王様を助ける他あるまい! しかしこれが最後のチャンスとなろう…… 心してかかるんじゃ。いざ、ビーダコップ出動じゃ!」

一同「ラジャー!」

クリスホワイターたちは宇宙に飛び出す。

ホワイター「今度こそ絶対、ボーダー王を連れ戻して見せるぞ!」

ブルード「はいです!」

グリーバー「命に代えても!」

あかボン「ありがとう。みんな……」

イエーガー「せや! 今度こそ王様見つけてビーダコップになったる!」

ブルード「きいろボンったら、こんな時まで自分のことばかりです」

すると「見つけて君」が反応する。

博士「おおっ、「見つけて君」が反応し始めたわい! この方角に間違いない!」

グリーバー「王様! このみどりボンが助けに参ります!」

イエーガー「負けへんで!」

しろボン「俺だって」

するとビーダビーグルがアーマーたちの前に現れる。

一同「うわっ!!」

みどりボン「ん? これは……」

ホワイター「ビーダコップ連邦のビーダビーグル号!」

キャリアボン「あららら。ユーたち、ボーダーランドの駄々ぼれコップ!」

ベストボン「何?」

キャリアボン「どうぞ」

ベストボン「お前たち、なぜここにいる?」

しろボン「それはこっちのセリフだよ!」

べストボン「我々はこの一帯を封鎖するために派遣されたのだ」

ホワイター「封鎖?」

ブルード「どうしてですか?」

ベストボン「そこまで走られておらん! しかしこれは第1級の緊急の指令である。絶対に守らねばならん!」

イエーガー「ま、待ってぇな! これは人助けやで? ちょっとばっかり融通利かずやったら……」

キャリアボン「ダメだ! 何人たりとも通しはせん!」

ブルード「このままでは王様を助けられないです……」

グリーバー「何を言うか! ここは突破あるのみ!」

イエーガー「みどりボンの言うとおりや!」

ホワイター「よーし!」

クリスホワイターたちはそのまま前に進む。

ベストボン「こら、ユーたち!」

ベストボン「砲撃主! 砲撃用意! 目標、警戒ライン突破の5機! 撃て!!」

ビーグル号が一斉砲撃を繰り出す。

グリーバー「撃ってきたぞ!」

ブルード「威嚇射撃!?」

イエーガー「何でここまでせなならんのや!?」

ホワイター「いったいこの奥…… どうなってるんだ!?」

クリスホワイターたちは時空の歪みを目にする。

ホワイター「じ、時空の歪みだ!」

時空の歪みが大きくなる。

一同「うわっ!」

イエーガー「な、何や!?」

ホワイター「きいろボン!」

イエーガー「うわーっ!」

ホワイター「きいろボン!」

クリスホワイターは間一髪カーゴイエーガーの足をつかむ。

あかボン「奥に引っ張られてる!」

博士「ものすごい力で引き込まれておるぞ!」

グリーバー「なら好都合! このまま目的地まで!」

博士「ま、待て! この力ただごとではない! うかつに動くでない!」

ブルード「そういわれても吸い込まれて行くです! うわーっ!」

一同「うわーっ!!」

するとどこからかワイヤーが飛び出し、クリスホワイターたちに巻きつく。

イエーガー「助かったで…… ん?」

伸ばしたのは謎のアーマーだった。

ホワイター「あ、あいつ!」

グリーバー「どうしてこんなところに!?」

アーマーがクリスホワイターたちを引っ張りあげる。

それをジニアスボンとデビル三銃士が見ていた。

ゲストラー「どうやら見つからなかったみたいでゲスね」

アクマント「何か今、すごい吸引力だったけど、大丈夫でマント?」

ジニアスボン「気にしてはいけないのだ! そんなことより、時空の歪みのエネルギーを利用できれば、一財産作れることは間違いないのだ」

ドグダンディ「一財産…… ああ、なんていい響きなの。デビルベーダーがつぶれて以来…… 貧乏な味を嫌というほど味わったのよ…… でも、これでおさらばできるのね……」

アクマント「我々の第2の人生でマント! 決まっていくでマント!!」

ビーダビーグル

しろボン「放せ! コラ!!」

キャリアボン「ノンノンノン! 本部の命令無視するなんてそれでユーたちビーダコップなの!?」

きいろボン「何がビーダコップや! 人助けの邪魔しよってからに! 見損なうたで!」

キャリアボン「フン! コップでないのに偉そうに」

きいろボン「そんなんやったらこっちからお断りじゃい!」

ベストボン「お前が来ることは聞いていた。だがこれはいったい何の任務なんだ!?」

アーマーから何者かが降りてくる。

ヘルメットを外すとその正体はくろボンだった。

しろボン「くろボン!」

くろボン「エネルギー補給…… それだけをやってくれればいい……」

あおボン「あのアーマーに乗ってたの、くろボンだったんですか?」

きいろボン「こらどういうことや!?」

くろボン「お前たちに話す必要はない! これは本部の命令だ。ここから先は誰も通さん」

しろボン「そんな命令聞くもんか! 俺たちは、王様を助けたいだけなんだ!」

みどりボン「その通り! 我らは何があろうと、オヤコ座のポイントA7に向かう!」

キャリアボン「ええい、うるさい! シャラップ、シャラップ!」

くろボン「そいつらをモニタールームに連れて来い……」

キャリアボン「は?」

くろボン「いいな!」

キャリアボン「ジャストイエッサー!」

周りの隕石が時空の歪みに吸い込まれていく。

そこにジニアスボンたちの乗る船がやってくる。

ジニアスボン「ひゃっはっは! 我が新発明、バキューム君は時空のエネルギーを吸収しているのじゃ。これさえあれば、宇宙一の金持ちも夢ではないのだ……」

アクマント「でもこんなちまちまやってて本当にリッチマンになれるでマント!?」

ドグダンディ「何か、きりがないって感じ……」

ゲストラー「しかも、1つ間違えれば…… 穴に吸い込まれている感じ!!」

アクマント「ちょちょ、ちょでマント!」

ドグダンディ「ちょっと放してよ。あたしまで吸い込まれるじゃないのよ!」

ジニアスボン「ワシを巻き込むでないのだ!」

一同「うわーっ!!」

バキューム君は時空の歪みに吸い込まれていった。

ビーグル号

くろボンが時空の歪みを見せていた。

くろボン「これがなんだかわかるか?」

博士「まるでブラックホールの様じゃ……」

しろボン「ブラックホール?」

博士「大質量、超高密度、超重力により光や電波さえ脱出できないといわれている空間じゃ…… しかしこの場合は……」

くろボン「その通り…… これはエネルギーが膨れ上がって暴走し、巨大化した時空の歪みだ…… そこらのブラックホールとはわけが違う。だが放っておけば数時間後には全宇宙を飲み込むほどの巨大ブラックホールへと変化する」

この状況に驚きを隠せない一同。

くろボン「しかし今の時空の歪みは、まだ完全なブラックホールになったわけではない…… 俺の任務は、そうなる前にこいつを消滅させることだ!」

しろボン「でもどうやって?」

くろボン「俺の新型アーマーだ。あれのビーダシュートには、そのパワーがある!」

あかボン「それじゃあ、あの中にいるお父様は?」

くろボン「ふん。俺の任務は宇宙を救うことだ…… ボーダー王を助けることじゃない」

みどりボン「貴様! 王様を、王様を見捨てるというのか!?」

みどりボンの手を払うくろボン。

しろボン「博士! ボーダー王を救出するいい方法はないの?」

博士「中がどうなっておるか想像もつかん! 中に入ることができても、戻ってこられるかどうか……」

あおボン「そ、そんな……」

くろボン「この任務は、本部でごく一部のものしか知らぬトップシークレットだ。だからこれまでお前たちにも事情を明かさなかった…… 今これを話したのは、王の救出をあきらめてもらうためだ」

あかボン「え?」

しろボン「あきらめるなんてそんな……」

くろボン「お前たちはここにいろ。いいな?」

くろボンはモニタールームを去る。

しろボン「待てよくろボン!」

扉が閉まる。

しろボン「くろボン、ここを開けろ! くろボン! おい、くろボン!!」

あおボン「待つですくろボン!」

みどりボン「ここから出せ!!」

きいろボン「こら、出さんかい!!」

あおボン「やっぱり、くろボンの言う通りあきらめるしかないですかねぇ……」

あかボン「みんな! お願いがあるの。ここから逃げるの手伝って! 私、時空の歪みに行きます」

みどりボン「姫、そのお言葉待っておりました。私もお供を……」

あかボン「行くのは私1人!」

みどりボン「え?」

あかボン「だって、無事に戻れるかわからないのよ? これ以上みんなに迷惑はかけられない」

みどりボン「姫……」

あかボン「だから私1人で……」

しろボン「だめだよあかボン」

あかボン「え?」

しろボン「俺たちが助かっても、あかボンと王様が帰ってこなくちゃ意味ないよ…… 1人で行くなんて言うなよ。俺たち、いつも一緒だったじゃないか」

あかボン「しろボン……」

あおボン「僕も行くです!」

きいろボン「ワイもやで」

みどりボン「私もお忘れなく」

ウィッチー「あたいだって」

ミミタン「ミミ、ミ!」

博士「お前たちという奴は…… お前たちという奴は……」

扉が光、爆発。

爆煙からしろボンが飛び出す。

みどりボン「ウィッチー! 魔法で開けるのはよいが、もっとおとなしくやれんのか?」

ウィッチー「へへ。めんごめんご」

しろボン「ああっ!」

あおボン「時空の歪みが……」

博士「大きくなっておる!」

警報音が鳴り響く。

ベストボン「何事だ?」

『ビークル号、オヤコ座に向かって吸い寄せられています! ものすごい力です』

ベストボン「エネルギー出力200%! 持ち堪えろ!!」

『くろボン、発進しました!』

ベストボン「何!?」

アーマーが発進。

きいろボン「くろボンや」

しろボン「俺たちも急ごう!」

しろボンたちがアーマーに乗り込もうとすると、警備ボンが現れる。

警備ボン「貴様ら、何をしてる!?」

博士「お前たちはオヤコ座に急ぐんじゃ!」

しろボン「博士!」

博士「くろボンがビーダシュートを打つ前に、ボーダー王を救い出すんじゃ」

しろボン「はい! みんな!」

一同「おう!!」

しろボンたちは先を急ぐ。

博士「ハッハッハ! こう見えてもワシはグレイボン柔術5段! 怪我をしたい奴はかかってきなさい」

警備ボンが一斉に博士を抑える。

博士「みんな頼んだぞ!」

クリスホワイターたちが発進。

一方、アーマーは時空の歪みにたどり着く。

くろボン「引き込む力が強くなってきている…… 俺のビーダシュートで、時空の歪みを消滅させてやる!」

クリスホワイターがアーマーの前に現れる。

ホワイター「待ってくれ! 頼む、くろボン!」

くろボン「やはり来たか……」

ホワイター「少しだけ待ってくれ……」

くろボン「時空の歪みは、直にブラックホールになるんだぞ! それでも行くのか? ……わずかだがまだ時間はある」

ホワイター「くろボン……」

くろボン「安心するな! 俺の任務は、時空の歪みを消滅させることだ。そのときが来たら躊躇いなく俺は撃つ!」

ホワイター「くろボン…… 俺たち、必ず王様を救い出して帰ってくるよ」

クリスホワイターたちは時空の歪みに向かう。

くろボン「ったく。バカな奴らだ……」

一方、時空の歪みの中はとんでもないことになっていた。

ホワイター「うわーっ!」

ブルード「エネルギーの嵐です…… ここに吸い込まれたエネルギーが、渦を巻いてるんです」

イエーガー「あかん! エンジンが持たん!」

グリーバー「帰るのなら、姫のために、王様のために!」

ウィッチー「んぐぐぐ……」

あかボン「お父様に会えるために……」

ビードルフィンのエンジンが故障。

一同が吹き飛ばされる。

あかボン「だめーっ!」

すると突然ビーダキャリバーが輝き、光が放射される。

イエーガー「な、何が起こったんや!?」

あかボン「ビーダキャリバー……」

ブルード「これって、ビーダキャリバーの力ですか?」

グリーバー「この光はきっと…… 王の居場所を示しているのだ」

ホワイター「よし、急ごう!」

ブルード「はいです」

イエーガー「おう!」

一方、時空の歪みにより隕石がどんどん吸い寄せられていく。

ホワイター「あ、あれは!」

クリスホワイターたちが目にしたのはボーダー王だった。

あかボン「お、お父様!」

グリーバー「ついに見つけた……」

あかボン「お父様……」

するとどこからか腕が伸びる。

ホワイター「こいつはいったい……」

伸ばしたのはジニアスボンのマシンだった。

ドグダンディ「あたしたちここよ!」

アクマント「助けてでマント!!」

ゲストラー「ここよーっ!」

ブルード「あっ、あそこ!」

イエーガー「何やあいつら?」

あかボン「三銃士にジニアスボン?」

ドグダンディ「あかボンちゃん! あたしたちを助けに来てくれたのね?」

イエーガー「ちゃうわい! 王様を助けに来たんや」

グリーバー「お前たちこそこんなところで何をしている!?」

ゲストラー「吸い込まれたワシらの宇宙艇が、この異常なエネルギーの力で化け物になったでゲス!」

アクマント「その上、まだエネルギーを吸い込んで、巨大化しているでマント!」

ジニアスボン「だからワシらも出られなくなったのだ」

グリーバー「自業自得だ。とにかく王を助けるぞ!」

すると宇宙艇のアームが伸びる。

ブルード「これじゃ近づけないです」

イエーガー「余計なもん作りよってからに」

ウィッチー「動き出したよ!」

ホワイター「もう時間がない! 王様ごと穴の外まで誘き出すんだ!」

クリスホワイターたちはメカを誘き寄せる。

グリーバー「出口が見えた…… もう少しだ!」

するとアームがビードルフィンに巻きつく。

ホワイター「あかボン! うわーっ!」

するとアーマーが手刀でアームを切断する。

くろボン「まったく手間をかけさせる。時間がない! 早くボーダー王を!!」

ホワイター「ああ、わかってる……」

クリスホワイターがボーダー王を救出。

ジニアスボン「ワシらも助けるのじゃ!」

クリスブルードたちも三銃士を助ける。

ホワイター「やった! 王様を助けたぞ」

ブルード「急ぐです」

クリスホワイターたちが飛び立つと、マシンがまたアームを伸ばし始める。

ホワイター「しつこい! あっ」

あかボン「させないわ!」

ビードルフィンの銃撃がマシンを破壊。

時空の歪みからクリスホワイターたちが飛び出す。

くろボン「行くぞ。消え失せろ!!」

アーマーがビーダシュートを発射。

しかし、時空の歪みは消えるどころかどんどん広がっていく。

ホワイター「くろボン…… これって……」

くろボン「くっ…… 遅かったのか…… 時空の歪みは、完全なブラックホールになってしまった!」

イエーガー「もうちょいやっちゅうに.……」

グリーバー「どうなってしまうのだ!?」

ブルード「このままじゃ宇宙が、宇宙が……」

ホワイター「どうすればいいんだ!?」

くろボン「くっ……」

あかボン「ビーダキャリバー、お願い…… 宇宙を、みんなを助けて!!」

ビーダキャリバーが輝くとアーマーたちの体も輝きだす。

グリーバー「何だ? この力は……」

ブルード「力がみなぎってくるです」

イエーガー「もしかして、クリスモンド?」

ホワイター「ビーダキャリバーの力だ! くろボン、今度はみんなの力を合わせよう…… それをあいつにぶつけるんだ」

くろボン「よし!」

ホワイター「行くぞ!」

5機のアーマーがフォーメーションを組む。

一同「おう! ファイナルビーダシュート!!」

ファイナルビーダシュートによって、時空の歪みが光りだす。

ベストボン「何だ? どうしたのだ!?」

博士「おおっ、奇跡が起きたんじゃ。あの子たちの手でな……」

光が消える。

アーマーたちはビーグル号に向かっている。

ビードルフィン内

あかボンがボーダー王の手を握る。

あかボン「お父様……」

ボーダー王が目を覚ます。

ボーダー王「あかボン…… あかボン……」

あかボン「お父様……」

ボーダーランド

ボーダー城が再建され、花火が上がる。

ボーダー王「本当にお前にはとんでもなく蝋をかけてしまった。許しておくれ……」

あかボン「いいのよ。こうしてお父様が無事に戻っていただければ……」

ボーダー王「君たちもよくあかボンを支えてくれた。本当にありがとう……」

しろボン「いえ、そんな……」

あおボン「僕たち、当然のことをしたまでですから.……」

しろボン「でも、あかボンもお姫様に戻って、これでお別れになっちゃうんだよね……」

あおボン「寂しくなるです……」

あかボン「お父様……」

ボーダー王「ん? 何だね?」

あかボン「私、もう少しビーダコップを続けいたんです」

一同「え?」

あかボン「だって、この人たち私が見てないとすぐ脱線しちゃうんですもの…… 心配ね」

しろボン「だ、脱線……」

あおボン「そんな……」

みどりボン「姫! そういうことでは困ります。こんなビーだコップなどいつまでもお戯れを……」

あかボン「いいじゃない。別に」

みどりボン「姫! ええい、騎士団の新入りども! お前たちも申し上げるのだ」

騎士団の新入りとは、デビル三銃士のことだった。

ドグダンディ「何であたしたちがこんな格好しなきゃなんないのよ? もうあたしの美貌は台無し……」

ゲストラー「でもまぁ、これでくいっぱくでなくなったでゲス」

アクマント「とりあえず適当にやっとくマント」

みどりボン「こいつら、鍛え直してやる!」

みどりボンがハリセンで三銃士をたたきつける。

きいろボン「めでたしめでたし。ちゅうわけで、これでワイのこともあんじょうしてもらおうか」

博士「あら? 何じゃ!?」

きいろボン「ワイがビーダコップになる件や。決まっとるやろうが!」

キャリアボン「でもユーは確か、お断りとか?」

きいろボン「あ、あれはその…… 弾みというか……」

ベストボン「しかし君は、スピード違反に信号無視、停止無視など違反がある! それと今回のお手柄と差し引きとチャラ。といった計算になる……」

キャリアボン「よってビーダコップにはまだ無理。ユー&スタンド!」

きいろボン「そ、そんな…… ワイだけ……」

ジニアスボン「それにしても、あの時空の歪みは実に惜しいことをした。あのエネルギーをうまく使えば、理想の未来を作ることもできたのに……」

3人「理想の未来?」

ジニアスボン「そうじゃ! それでワシは、今度こそ宇宙一の天才科学者の夢を実現させようとしたのに。とほほほ……」

ボーダー王「そんなものができればさぞ楽しいことだろう」

しろボン「でも他人に作ってもらう未来なんて…… 未来は、俺たちが自分の手で作っていかなくちゃ……」

あおボン「しろボン、偉いです!」

しろボン「当然だろう! 俺はビーダコップなんだぜ!」

しろボンが手帳を取り出すと、きいろボンがそれを奪う。

3人「ああっ!」

きいろボン「こらワイがいただいたで! ワイは未来のビーダコップや!!」

しろボン「こら待て!」

くろボン「まったく…… 相変わらずバカな奴らだ…… だがあんな奴らが、いい未来を作っているのかもしれない……」

しろボンときいろボンは城の外に飛び出す。

しろボン「待て、きいろボン!」

きいろボン「やーい。これでさいならや!」

しろボン「さよならなんて、言わせないよ!」
 

(終)
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