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爆竜戦隊アバレンジャーの最終回



凌駕によるナレーション「デズモゾーリャの怨念が、侵略の園に取り付いて暴走を始めた。その上、全世界の上空に放たれたアノマロガリスが、地球を砂漠化しようとしている。でも、こいつさえ倒せばアノマロガリスも消えて、今度こそ本当の平和が来るんだ。だから俺たちは……!!」

アバレッドの乗ったアバレンオー、アバレブルーの乗ったマックスオージャがデズモゲヴァルスに挑む。

ブルー「アスカたちが脱出するまで、踏ん張るぞ!」

町の人々が、戦闘の被害から逃れて避難する。

恐竜やの杉下、笑里、舞、ヤツデンワニも店から避難。

舞「帰ってくるよね? お遊戯会、約束したんだもんね、帰ってくるよね?」

デスモゲヴァルスの体内では、アスカが恋人マホロを救うために潜入、それを追ってアバレイエローも内部に突入。

しかし、デズモゾーリャが姿を変えて現れた「鎧の戦士」の剣が、アスカとマホロが貫く――。

アスカ「うぉぉぉーっ!!」

イエロー「ダイノガッツがみなぎっている!」

アスカとマホロの発したダイノガッツが剣を包み込み、剣が砕け散る。

アスカがアバレブラックとなる。

ブラック「マホロ!」

イエロー「マホロさん!」

鎧の戦士が迫る。

イエロー「アバレイザー!」

アバレイザーを撃って鎧の戦士を牽制するイエロー。

イエロー「凌駕さん、幸人さん、マホロさんは取り戻したから! このまま一気に!」

ブルー「そうか、よしっ!」

レッド「よっしゃぁっ! あとは思いっきりやるだけだぁ! 見せてやりましょう、俺たちの最後の大暴れだぁ!!」


第50話
アバレた数だけ



デスモゲヴァルスの体内で、アスカたち3人が出口めざして急ぐ。

アスカ「その先です、その先に出口が」

イエロー「うん。凌駕さん、今脱出するから」

レッド「了解」

ブルー「急げ」

イエロー「OK、行きましょう」

突然の爆発。

3人に前に鎧の戦士が立ちふさがる。

空が黒く染まってゆく。

ブルー「アノマロガリスの影響か!?」

レッド「早く、早くしないと地球が砂漠の星になってしまいます!」

地球の周りには無数のアノマロガリスが現れる。

被害を逃れた人々が、トンネルの中に避難している。

昼間なのに周囲が暗く染まり、動揺する人々。

杉下「これは?」

笑里「何よ、いきなり……」

ワニ「わぁ〜暗いよぉ〜ハラホロヒレ〜」

舞「凌ちゃん……」

地鳴り。脅える人々。

ワニ「わぁ〜もうダメかも〜デズモゾーリャさまの怨念は、やっぱ一筋じゃ行かないベルベル」

デズモゲヴァルスの攻撃でアバレンオーとマックスオージャが倒れ、レッドとブルーの変身が解け、凌駕と幸人の姿に戻ってしまう。

避難先。

突然、すっくと立つ舞。

杉下「どうしたんだい、舞ちゃん」

舞「お遊戯の練習する」

杉下・笑里「えぇっ!?」

デスモゲヴァルスの体内。

鎧の戦士が立ち塞がる。ブラックが果敢に立ち向かい、その凶刃を白刃取りで食い止める。

ブラック「今です、私にかまわず脱出して下さい!」

イエロー「アスカさん、そんなことできないわ!」

イエローが鎧の戦士にアバレイザーを振るが、受け止められる。

さらに、2人まとめて吹き飛ばされ、2人も変身が解けてアスカとらんるの姿に戻ってしまう。

避難先。

幼稚園で明日開かれる遊戯会に皆が来ることを信じ、舞が遊戯の練習を続ける。

凌駕「勝つんだ、絶対に……舞ちゃんが、舞ちゃんが俺を待ってるんだぁっ!!」

幸人「アスカ……らんる……どうしたぁ!!」

デズモゲヴァルスの体内。

生身となったアスカたちを、なおも猛攻が襲う。

幸人「皆、待ってろぉ!! 凌駕、アスカたちを……」

凌駕「わかりました!」

幸人と凌駕が生身のままで果敢に操縦。マックスオージャがデズモゲヴァルスを押さえ込む。

デスモゲヴァルスの体内。

鎧の戦士がアスカたちにとどめを刺さんとした時、アバレンオーのティラノドリルがデズモゲヴァルスに炸裂、内部の鎧の戦士を吹き飛ばす。

アスカ「あぁっ、アバレンオー!?」

凌駕「皆、早く!」

マホロ「ありがとうございます!」

アバレンオーが体内から3人を掴み出し、地上に降ろす。

しかし、アスカたちを追って鎧の戦士も飛び出し、地上に降り立つ。

凌駕「あっ、『暗黒の鎧』!?」

幸人「復活したのか!?」

アスカ「違います! これは、デズモゾーリャの怨念から生まれたもの。姿を似せているだけです!」

デズモゲヴァルスの猛攻撃が続く。

凌駕「こいつは俺たちが!」

らんる「こっちは任せて」

アスカ「マホロ、どこか安全なところへ。行くぞぉ!!」

避難先。遊戯の練習を続ける舞。

杉下「この子の為にも……凌駕君!」

笑里「幸人さん……」

ワニ「らんるちゃぁ〜ん」

舞「凌ちゃん、がんばって」

凌駕「負けてたまるかぁ――っ!!」

幸人「そうだ……俺たちは、ダイノガッツの戦士だぁ!!」

らんる「私たちの中にあるこの力を、私は信じてる!!」

アスカ「太古から受け継がれた、かけがえのないこの力ぁっ!!」

ティラノ「生きるもの全てを元気にする力!!」

トリケラ「本気でなければ生まれない力!!」

プテラ「挫けそうなときに勇気をくれる力!!」

凌駕「そして遥かな過去から、永遠の未来に続く、この力でぇ! お前たちを倒すっ!!」

4人「爆竜チェンジ!!」

最後の変身を遂げる4人。

レッド「元気莫大・アバレッド!!」

ブルー「本気爆発・アバレブルー!!」

イエロー「勇気で驀進・アバレイエロー!!」

アスカ「無敵の竜人魂・アバレブラック!!」

4人「爆竜戦隊アバレンジャー!!」

レッド「行くぞぉ!! 最後の大暴れっ!! 爆竜電撃ドリルスピン!!」

ブルー「マックスクラッシャー!!」

ブラック「ダイノスラスター!!」

イエロー「プテラダガー!!」

アバレンオーとマックスオージャの攻撃がデズモゲヴァルスに、ブラックとイエローの攻撃が鎧の戦士に炸裂。

ダメージを受けながらも、倒れないデズモゲヴァルス。

ブルー「なんて奴だ……」

レッド「必殺技を食らっても平気ですよ!?」

鎧の戦士も立ち上がる。

イエロー「嘘っ!?」

ブラック「こっちも同じです!」

レッド「一体どうすれば……」

そこへブラキオザウルスをはじめ、全ての爆竜たちが現れる。

ブラキオ「今こそ皆のダイノガッツを合わせるブラ」

爆竜たち「合わせるバキ!」「合わせるパラサ!」「合わせるデメ!!」「合わせるテゴ!!」

レッド「よしっ、ダイノガッツよ、俺たちに力を!!」

イエローとブラックが、渾身の力を込めたダイノガッツを光球と化して鎧の戦士へ叩きつける。

鎧の戦士が爆発する。

レッド「消え去れ、デズモゾーリャ!!」

レッドのアバレンオー、ブルーのマックスオージャ、そして全爆竜から迸るダイノガッツがデズモゲヴァルスに放たれる。

大爆発を起こすデズモゲヴァルス。

レッド「よっしゃぁっ!! デズモゾーリャの最期です!!」

ブルー「よしっ!!」

ブラキオ「やったブラ」

しかし、デズモゲヴァルスが再び立ち上がる。

まるでブラックホールのように周囲のものを吸い込みめ、アバレンオーとマックスオージャもまた引きずり込まれそうになる。

レッド「うわぁっ! なんだこれは!?」

ブルー「奴め、やぶれかぶれで俺たちを巻き添えにする気だ」

レッド「ここまで来たら踏ん張るんだぁっ!!」

ブラック「凌駕さん、幸人さん!!」

抵抗むなしく、アバレンオーとマックスオージャがデズモゲヴァルスのもとに引き寄せられてゆく……。

そして大爆発してしまう。

地球上空のアノマロガリスが、一つ残らず消え去る。

笑里「光が戻った……」

杉下「あの化け物が消えたと言うことですね」

舞「凌ちゃんは?」

答えに詰まる一同。

突然泣く赤ちゃん。

舞「凌ちゃんは?」

戦いが終わった後、呆然と立ちすくむ一同。

アバレンオーとマックスオージャの姿は無い。

笑里「皆……あの爆発で……消えちゃったの?」

アスカ「どうして……?」

らんる「せっかく、敵を倒したのに」

マホロ「こんなのない、こんなのない!」

ブラキオ「皆、立派に戦ったブラ」

杉下「2人とも……すばらしい若者でした」

ワニ「そんなぁ〜ベルベルベル」

舞「凌ちゃん……約束したのに……お遊戯会、見に来るって行ったのに!」

爆竜も沈黙状態になる。

舞「凌ちゃんの嘘つき!! 凌ちゃんなんか……凌ちゃんなんか大嫌い!!……嘘だよ、大好きだよ! だから……だから帰って来て!!凌ちゃぁ〜ん……!」

半年後


恐竜や。

凌駕たちの姿がなく、その代りにヤツデンワニがすっかり店員の1人として、客を応対する。

ワニ「どうもありがとうございました!」

客「ご馳走様」

ワニ「お味、どうっすか」

客「美味しいよ」

ワニ「わぁっ、どうもどうも」

店に横田が入ってくる。

ワニ「いらっしゃぁい!」

横田「暑いねぇ」

ワニ「暑いね〜今日は」

横田「こういうときはカレーに限るよ」

杉下「いつものでいいかい?」

横田「うん。もう半年だね……寂しいのにも、ようやく慣れたよ」

ワニ「やぁねぇ横ちゃん、私がいるじゃないのぉ〜」

横田「……どこで覚えたの? そういうの」

ヤツデンワニがウインクすると、横田が気持ち悪がる。

杉下「けど横ちゃん、今日だけは寂しくないよ」

横田「え?」

杉下「久し振りで帰って来るんだよ、皆が。ま、全員は揃わないけどね」

サーキット場。

ピットインするレーシングカーを、第5話のカーレーサー、本多さやかが迎える。

さやか「お疲れ様。さすがね、あのコーナリング。先輩の私でも、あの勇気には負けそう」

ヘルメットを脱ぐドライバー。らんるである。

らんる「マシンの鼓動がビンビン来て、最高に幸せ!」

さやか「あっ、らんる、行かなくちゃ同窓会!」

らんる「えっ、もうそんな時間?」

愛車の折り畳み自転車を組み立てるらんる。

さやか「でも、幸人さんに会えないのは残念ね」

他のスタッフ「さやかちゃん、ちょっと」

さやか「あっはい、それじゃぁね」

らんる「ありがと」

さやか「気をつけて」

らんる「行ってきます!」

らんる、自転車で走り去る。

成田空港。

OLスタイルの笑里。誰かを探すように周りを見渡していると、携帯が鳴る。

笑里「はい、もしもし……あぁっ、バンズさん!? はい、今インドから成田に」

電話の相手は第10話の大リーガー、バッキー・バンズ。

バンズ「笑里はどうですか、秘書の仕事、もう慣れました?」

笑里「ぼちぼちですねぇ……かなりハードです」

バンズ「そうそう、シアトルで舞ちゃんに会いましたよ!」

笑里「本当ですかぁ!?」

バンズ「新しい生活も、すっかり馴染んでました!」

笑里「早いですよねぇ……子供は、あっ、先生! はい、じゃぁまた。先生、先生〜っ!」

空港を出ようとする男性を、笑里が追いかける。

どこかの道端。

キャンピングカーを修理する凌駕。待ちくたびれた様子の舞。

舞「(英語) ねぇ、まだぁ?」

凌駕「(英語) もうちょっとだから」

舞「(英語) もうやだー」

凌駕「(英語) それにしても英語うまくなったなぁ、舞ちゃん」

舞「(英語) そりゃそうだよぉ、もう半年だもん」

凌駕「(英語) そうだよな」

舞「あれから半年かぁ〜 あのときは本っ当に悲しくて悲しくて、大変だったんだからね?」

凌駕「だからあのときはごめんなさいってばぁ」

舞「でも、びっくりしたなぁ〜本当に」

回想、デズモゲヴァルスとの最終決戦の後。

らんるとアスカのもとに通信が入る。

凌駕「舞ちゃん、泣かなくていいよ」

舞「えぇっ!? 凌ちゃん、凌ちゃんなのぉ!?」

凌駕「俺が舞ちゃんを置いて、死ぬわけないだろ?」

地響きと共に、地底から爆竜たちが現れる。

アスカ「ティラノ!」

笑里「ケラちゃん!」

らんる「プテラ!」

マホロ「あっ、あそこにスティラコも!」

ティラノの口が開くと……その中に凌駕と幸人が。

幸人「よっ」

凌駕「舞ちゃぁ〜ん!!」

舞「凌ちゃぁん!!」

ワニ「ワニはぁ、信じてたもんねぇ〜」

杉下「これは一体……!?」

凌駕「三条さんに助けられたんです!」

幸人「フン……」

さらに回想。

デズモゲヴァルスのもとへ引き寄せられるアバレンオー、マックスオージャ。

レッド「ここまで来たら踏ん張るんだぁっ!!」

ブルー「いや、踏ん張るな」

レッド「えぇっ?」

ブルー「踏ん張っちゃだめだ!!」

デズモゲヴァルスがアバレンオーとマックスオージャを巻き込み大爆発。

と同時に……ティラノドリルで地底を掘り進むアバレンオー、それに続くマックスオージャ。

凌駕「引きずり込まれる力を利用して、大爆発の瞬間、地底に潜ってたんですよ」

アスカ「そうだったんですかぁ!」

マホロ「良かった、本当に良かった!」

らんる「でも……幸人さんがそんな作戦とるなんて?」

幸人「フン。1年間で移ったってことだ。お前のバカがな」

凌駕「そりゃないですよぉ、三条さん!」

幸人「褒めてるんだ、バカ」

凌駕「……褒められることはいいことだよね、舞ちゃん」

舞「うん!」

再び現在。

成田空港の駐車場。オープンカーに乗る笑里と、グラサンの男性。

笑里「先生! アスカさんたち……元気にしてますかね」

グラサンを取る男性。それは幸人だった。

幸人「あの子もな」

回想。

宙に浮かぶ次元の扉。

アスカ、赤ん坊を抱いたマホロ、爆竜たちがその下に佇む。

一同を見送る凌駕たち。

凌駕「これで、本当にお別れですね」

アスカ「向こうで2人……力を合せて、ダイノアースを復興します」

マホロ「そして……アスカと私の子に、未来を託します」

らんる「赤ちゃん……名前は? 考えたんでしょ?」

アスカ「「ミコト」です!」

らんる「……いい名前」

凌駕「きっと、いい子になりますよ」

マホロ「はい!」

ティラノ「凌駕ぁ! お前も舞ちゃんと幸せになんなきゃ、承知しないテラ〜!」

凌駕「あぁ!」

プテラ「らんる、素敵な恋を見つけるプラ!」

らんる「ふふっ……」

バキケロ「舞ちゃん、お父さんと仲良しで羨ましかったバキ! お父さんを大切にするバキ!」

舞「うん!」

パラサ「えみポン、いつも明るさをグラシアス!」

笑里「私もパラちゃんの陽気さ、忘れない!」

ディメノコ「スケはん、体に気ぃつけて、いつまでもお達者でデメ」

杉下「えぇ、まだまだ、素敵な年寄りに進化を続けますよ」

ステゴ「ヤツデンワニ〜、お前はどうしてそこにいるテゴ?」

ワニ「えっ!? いや、帰るとこもうないしぃ……ワニはこっちが好きになっちゃったんだ〜い!」

アンキロ「美味しい奴だキロ!」

ブラキオ「皆、急がなければ次元の扉が」

トリケラ「幸人さん……色々と、お世話に……」

幸人「とっとと行け! ……帰れなくなるぞ」

声を振るわせつつ顔をそむける幸人。

アスカたちが光に包まれる。

アスカ「さようなら、皆さん……さようなら、アナザーアース……ここでの1年、決して忘れません」

凌駕「俺たちも……絶対に忘れませんよぉ――っ!!」

幸人も彼らを振り返り、泣き腫らしたような真っ赤な目で皆を見届ける。

舞「さようなら!!」

ワニ「風邪ひくなよぉ〜!!」

光は次元の扉へと吸い込まれていき、次元の扉は消えてしまう。

ダイノアースへ旅立つアスカたちを見守る凌駕たち。

そして現在の恐竜や。

杉下、横田、ワニが同窓会の準備をしている。

横田が厨房から差し出す皿をワニが受け取る。

横田「はい、お待ちどうさま」

ワニ「受けます〜」

らんるが登場。

らんる「ただいまぁ」

横田「よっ、らんるちゃん」

杉下「お帰りなさい」

ワニ「マスター、ちょっとこれ〜持っててぇ! おぉ、愛しのらんるちゃぁ〜ん!」

ヤツデンワニが皿を杉下に押しつけ、早速らんるにラブコール。

らんる「あれっ、私一番乗り? やったぁ!」

続いて幸人と笑里も登場。

笑里「きゃぁ〜っ! 皆さん、お久しぶりですぅ!」

らんる「わぁ、えみポン!」

笑里「らんるさん!」

幸人「よっ」

横田「有能な秘書とうまくいってるようだね」

幸人「まぁな……凌駕は?」

杉下「遅れてますねぇ。一体どこへ?」

らんる「舞ちゃんと世界を旅して回るなんて、凄いよね」

噂をすれば、凌駕と舞が登場。

舞「ただいまぁ!」

凌駕「いやぁ〜、参っちゃいましたよぉ!」

杉下「あ、噂をすれば」

凌駕「空港から来る途中に、車がエンストしちゃってぇ〜!」

らんる「相変らずね!」

幸人「ここも……いない顔はあるが、変わらないな」

上着に手をかける幸人。

凌駕「わぁ〜っ、三条さん、まさか!!」

幸人「!?……お前もか!?」

らんる「私もぉ!!」

凌駕「行っきますよぉ? 三条さん、らんるちゃん!!」

揃い踏みし、一斉に上着を脱ぎ捨てる3人。

その下には、かつて着ていたダイノジャケット。

凌駕「じゃーん! 爆竜戦隊アバレンジャー!!」

杉下「おぉおぉ、あっぱれ!」

凌駕「やっぱここでは、これですよね〜!」

そこへ、カップル客が店に入ってくる。

杉下「あの、申し訳ございませんが今日は……?」

女性客「こっちぃ」

男性客「そっちかベイベー」

今度は親子3人連れが続けて店に入ってくる。

杉下「あの、申し訳ございませんが……?」

母親「わぁ、かわいいお店ね」

なんと、カップル客は壬琴とリジュエルに、親子客はアスカ、マホロ、リジェにそっくり。

壬琴似「いいねぇ〜この店。ときめくねぇ〜」

リジュエル似「快感!……って感じかしら」

ワニ「ダーツはやめてぇ〜!」

一方の親子連れ、アスカ似の父親が感涙する。

アスカ似「嬉しいなぁ……一家揃って、外食!!」

リジェ似「あ、泣いてる」

マホロ似「うーん、お母さんは、恐竜カレーにしようかな」

リジェ似「本当にいいの? 新メニューもあるのに」

マホロ似「うん、いいの」

横田「マホロちゃん……?」

ワニ「……の、そっくりさん!?」

杉下「しかし……まぁ、これも何かのご縁です。皆さんと一緒に鍋パーティでもやりましょう!」

杉下の提案に、店内一同が一斉に沸き返る。

アスカ似と壬琴似の客達も交え、鍋パーティが始まる。

一同「わぁ」「美味しそう〜」

舞「美味しい〜」

横田「うん、美味い!」

ミコト似がリジュエル似の口に食べ物を運ぶ。

それに触発されたか、アスカ似も負けじとマホロ似に食べさせる。

アスカ似「ママァ〜」

マホロ似「あ〜ん」

ヤツデンワニは、らんるの隣でひたすらラブコール。

ワニ「ワニはぁ、らんるちゃん一筋でぇす」

笑里が幸人に、甲斐甲斐しく鍋をよそう。

杉下と横田は親友同士で和気藹々。

杉下「おい。そこのちくわ取ってくれ」

横田「はい」

凌駕と舞はほのぼのと鍋を食べる。

凌駕「海老はシュリンプ! 舞ちゃん、殻取らなきゃ〜」

皆それぞれ楽しそうな様子に、らんるが1人シュンとなる。自分の隣にはヤツデンワニ……

ワニ「らんるちゃ〜ん」

らんる「……ワニちゃん、食べる?」

ワニ「え、いいの!?」

らんる「あーん」

ワニ「あ〜ん……美味すぃ〜っ!」

恐竜やに、和やかなひと時がながれてゆく……


一年間応援ありがとうございましたテラ!!
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