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ウルトラ・スーパー・デラックスマン(以下、USDマン)こと句楽兼人に対する恨みから、片山くんの警告に聞く耳持たずにマシンガンで句楽を殺そうとした 謎の女はとうとう句楽を激怒させてしまった。
このままでは句楽のために謎の女は殺されてしまうと危機感を募らせた片山くんは、謎の女を安全なところへ逃がそうとした。
廃墟の道を、謎の女と共に逃げようとする片山くんは、謎の女に問い詰める。

片山くん「全く…何てことするんだい!元々、君の男が悪かったんだろ?」
謎の女「…あの人は、何にもしていないわ!句楽が…句楽が言いがかりを付けてきたのよ!」
片山くん「え!?」
謎の女の証言に驚く片山くん。
謎の女「…今、俺の悪口を言っただろ?って、あの人に…近づいてきて…あの人を…」
謎の女の表情は、愛人を失った悲しみに満ちていた。だがそのとき、
???「シュワッチ!」
片山くん「あ!?」
と、USDマンになった句楽が片山くんと謎の女を追ってきた!
USDマン「片山!!」
片山くん「!?逃げろ!!」
片山くんが女を連れて逃げようとする。
USDマン「逃げても無駄だぞ!!」
謎の女「早く!あの中に!!」
謎の女の案内で、地下に逃げようとする片山くん。
USDマン「馬鹿め!地下に逃げたか…俺に透視力があるのを忘れたのか!フン!」
USDマンは透視力を使った。そして片山くんと謎の女の居場所を突き止める。
USDマン「フフフッ…あそこか!」
謎の女と共に逃げようとする片山くん。
謎の女「この地下道を行けば…廃墟を抜けて、街へ出られるのよ!私、偶然に見つけたの!」
しかし、すでに片山くんの謎の女の居場所はUSDマンに見破られていた。USDマンは地下道の天井を突き破って2人の前に逆さまで立ちふさがった。
USDマン「片山くん、女を渡せ。さもないと君もその女と同類と見なす。」
片山くん&謎の女「はっ!?」
片山くんと謎の女は、別の居場所へ逃げようとする。
USDマン「片山くんよぉ…逃げなくったっていいだろ?」
そう言ってUSDマンは狂気に満ちた笑顔と共に、高笑いをあげながら片山くんと謎の女の逃走を妨害しようとする。
何とか安全な所に逃げようとする片山くんと謎の女だったが、すでにUSDマンによって天井に穴を空けられて包囲されていた。USDマンは高笑いしながら2 人を追い詰める。
USDマン「ウヒェハハハハハ…片山!女を渡せ!」
片山くん「渡したら、殺すんだろ?」
USDマン「正義を邪魔する奴は、友達でも敵だぞ!」
USDマンの独善的な態度に…
片山くん「句楽!貴様は正義の味方なんかじゃない!血に飢えた化け物だ!!」
と、とうとう堪忍袋の緒が切れた片山くん。それに対しUSDマンは
USDマン「…お前も殺す。」
と、片山くんに殺人予告をしてきた。
片山くん「逃げろ!」
と、謎の女と共に逃げようとする片山くん。USDマンは狂気に満ちた笑い声と共に2人を生き埋めにしようとしていた。
何とか逃げ出そうとする片山くんと謎の女だったが、途中で何も起こらなくなった。どうしたことかと疑う片山くん。すると…
USDマン「うっううっ…」
と血を吐くUSDマン。
USDマン「苦しい…誰か…助けて…」
駆けつけた片山くんと謎の女は、血を吐いたUSDマンに驚く。
USDマン「誰か…助けて…」
事態を重く見た片山君は、早速病院を手配した。
USDマンこと句楽は、精密検査を受ける。
片山くん(語り)「吐血の原因は、胃癌だった…完全な手遅れだった。ここ数年、会社の健康診断を受けていなかった句楽は、発見が遅れたのだ。」
早速手術を受けようとする句楽。
片山くん(語り)「公平に言って、ウルトラ・スーパー・デラックスマンは現代がなしうる、最高の医療を受けたと言えよう。」
だが、手術を行おうとした直前に、句楽の心配は完全に停止した。
片山くん(語り)「しかし、ウルトラ・スーパー・デラックス癌細胞を抑えることは不可能であった…」
句楽の顔に白い布が被せられる。その後、片山くんは句楽の病室にいた。句楽の病室にはUSDマンの服が掛かっていた。
片山くん「私は、彼の棺にこの服を入れるのはやめようと思う。彼は、ウルトラ・スーパー・デラックスマンではなく、平凡な一人のサラリーマン・句楽兼人と して、一生を終わりたかったに違いないから…」
USDマンの服が風になびかせられるのだった。


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