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ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦! ベリアル銀河帝国のエンディング
ウルトラマンゼロの活躍により、ついにカイザーベリアルの野望は潰えた。
しかしエメラナは、ジャンバードを稼動させるため、自分自身をエネルギーとしたのだった……。
エメラナの飛び込んだジャンバードの動力炉に、ランとナオが祈りを捧げる。
ラン「自分の身を犠牲にするなんて……」
ナオ「エメラナ…… 安らかに……」
ラン「行くぞ」
ナオ「うん……」
ランが優しくナオの肩を抱き、その場を後にしようとする。
しかし、そのとき──動力炉が開き、誰かが現れる。
ランたちが振り向く。そこには、動力炉の中へ消えたはずのエメラナが。
エメラナ「ふぅ……」
ラン「えぇっ!?」
ナオ「えぇ〜っ!?」
エメラナ「皆さん、大義でした」
ランたち「……」
エメラナ「あれ? どうしました?」
ナオ「し…… 死んだんじゃ、ないの?」
エメラナ「いいえ。あ、体重はちょっと減ったかもしれませんけど…… あは」
ラン「『あは』じゃねぇよ!」
ジャンバード「姫様が死んだなどと、私は言ってないぞ」
ナオ「えぇっ!? ちょっと待ってよぉ〜! えぇ〜っ!」
エメラナ「大丈夫ですか?」
崩れ落ちるナオに、ランとエメラナが苦笑する。
惑星エスメラルダ。都市の復興作業が進んでいる。
草原にランが佇み、その様子を見つめている。
そこへエメラナがやって来る。
エメラナ「ゼロ」
ラン「よぉ。ここはもう、大丈夫そうだな」
エメラナ「えぇ」
ラン「あ、そうだ。これ、さっき拾ったんだ。綺麗だろ?」
エメラナ「それは……!」
冒頭でエメラナが紛失したティアラ。
ランが優しく、それをエメラナの髪に飾り付ける。
ラン「似合うぜ」
エメラナ「ありがとう……」
ラン「……俺は行く。じゃあな」
エメラナ「えぇっ?」
ナオ「兄貴ぃ──! エメラナ──!」
2人のもとへ、ナオが駆けて来る。
ナオ「そろそろ、みんなが到着するよぉ──! 婆ちゃんたちも来るよぉ──っ!」
ランは笑顔で頷くと、背を向ける。
ナオ「兄貴?」
光の柱が立ち昇り、ウルトラマンゼロが姿を現し、そして空へと飛び去る。
地上には、ゼロと分離したランが倒れている。駆け寄るナオ。
ナオ「兄貴!? 兄貴!」
ランが目を覚ます。
ラン「あれ? ここはどこだ?」
ナオ「……ラン兄貴!?」
ラン「あぁ。ナオ、俺は今まで何を……?」
ナオ「全然おぼえてないの?」
ラン「あぁ。確か…… 崖から落ちて、光が来て……」
ナオ「そっか、そこからか!」
ラン「……この人は?」
エメラナ「エメラナと申します。はじめまして」
ナオ「兄貴、話すことがいっぱいあるんだ!」
ナオとエメラナが空を見上げる。ランもその視線を追う。
ラン「あの光は……?」
空の彼方に光が瞬き、そして消える。
ナオが空に向かって叫ぶ。
ナオ「ゼロぉ──っ! どこ行くんだよぉぉ! ここにいればいいじゃんかぁ! 何だよ、まだちゃんと言ってないんだよぉ──! ありがとぉぉ──っっ!!」
3人がいつまでも、空の彼方を見つめ続ける。
大気圏外で惑星エスメラルダを見つめるゼロ。
ゼロ「へへっ……」
いつもの仕草で唇を拭うと、宇宙へと飛び去る。
宇宙を行くゼロの横に、グレンファイヤーが並ぶ。
グレン「よぉ! お前、別の宇宙から来たんだって? もう帰るのか?」
そしてミラーナイト、ジャンボットも。
ミラーナイト「平和な世界に自分の居場所はない── そうですね?」
ジャンボット「まだ、すべてが平和になったわけではないぞ。ダークゴーネやアイアロンみたいなヤツはいっぱいいる」
ゼロ「フン…… 俺は新しい宇宙警備隊を作る。お前ら、仲間になれ!」
一同「おいおい!」
グレン「おい、勝手に決めるなよ!」
宇宙を力強く突き進む、ウルトラマンゼロ、グレンファイヤー、ミラーナイト、ジャンボットの雄姿。
ゼロ「俺たちは、ウルティメイトフォースゼロだ!!」
(終)